賃貸と学生寮どっちが安い?

賃貸と学生寮を金銭面で比較してみる

自宅から通える大学に通うのでない限り、大学生は一人暮らしをするか学生寮に入るのが一般的です。
どちらにするかを考える際に大きなポイントとなるのが、どのくらいの費用がかかるのかという点でしょう。
大学生活は最低でも4年間続きますので、その期間の生活費はかなりの金額になるからです。

2021年の全国大学生生活協同組合連合会の調査によると、大学生の平均的な家賃は月額で5万3,920円となっています。
単身向けのアパートもしくはマンションということであれば、標準的な相場と言えます。

ただし、通常の賃貸住宅は月ごとの家賃だけでは収まりません。
特に入居の際にはかなりの費用がかかります。
敷金や礼金、不動産会社にかかる仲介手数料、また火災保険料などを支払う必要がありますし、一か月目の家賃は先払いとしているケースも多いです。
全体としては初期費用として5カ月分程度の費用を支払うことになるわけです。

また、賃貸住宅は定期的に更新するのが普通です。
1年か2年ごとに契約更新となり、その都度更新料を支払うことになり、家賃で換算する2カ月分くらいの金額となることが多いです。
そして、賃貸の場合は住居費用だけですので、電気ガス水道代や食費、家具購入費などが別途かかります。
こうした生活費として平均して7万円程度かかるとされています。
ですから、トータルでは12~3万円くらいは必要になるわけです。

一方の学生寮は、初期費用として入居費や保証金、管理費がかかります。
4年間の契約だと30万円くらいというケースが多いです。
初期費用としてはだいたい賃貸と同じで、月額費用としては、寮費として6万円前後が平均的です。
これには光熱費や食費が入ってくることも多いです。
しかし食事つきでない寮もありますし、場所によってはさらに寮費が高く設定されていることもあります。

親の金銭負担が少ないのはどっち?

こうしてみると、食事付きの寮だと学生寮の方が安くなる傾向が強いことが分かります。
また、食事がないところでも光熱費が安いなどの理由で、多少賃貸よりも安くなるケースが多いです。
ただし、あくまでも立地や寮の設備などによって変わってきます。
賃貸アパートでも少し離れたところにすれば安い家賃のところを見つけられるかもしれません。
また、食費などの生活費は上手にやり繰りすれば、ぐっと下げられることもあります。

そのため、全体的な傾向としては学生寮の方が金銭的負担が少ないとはいえ、実際にはしっかりと計算して比較する必要があります。
賃貸住宅は築年数やアクセスによる差で家賃が大きく下がる可能性もありますので、一度周辺の賃貸状況をチェックしてみましょう。
その上で、生活費などを総合して比較することが大事です。