相部屋制度って何?
相部屋制度の内容
学生寮の相部屋とは、同じ部屋に2人かそれ以上の人と一緒に住むことを指します。
たいていは2人でのシェアとなりますが、部屋にはベッドが2つ置かれることになり、間仕切りなどは基本的にありません。
家具は備え付けの寮もありますし、各自が好きなように持ち込めるところもあります。
基本的に家具の配置は自由となっていますので、それぞれの住みやすい形にセッティングすることができます。
相部屋は同じスペースを共有することによって、コストを下げられるのがメリットです。
しかし、相部屋の目的はそれだけではありません。
同じ空間で毎日を過ごす共同生活をすることによって、社会生活に慣れるという目的もあるのです。
人それぞれ生活スタイルや趣味、考え方などが違いますので、同じ空間で過ごすことによって多様な背景を持つ人に接することができるのです。
その上で、人に合わせたり配慮したりすることを学べます。
また、非常に近い距離で時間を過ごすことによって、濃いコミュニケーションを取り人間関係を深められるというのもメリットです。
もちろん行き違いなどのトラブルが生じることもありますが、それを解決したり乗り越えたりする能力も身に着けて、社会生活を送るにあたって重要な資質を磨いていけるわけです。
パートナーはどのように決まるか
通常、寮に入る前に入寮審査というものが行われます。
これは実際に住むことになる学生の考え方や生活習慣、性格、人との付き合い方などを確認する作業です。
経験豊富な寮の管理に当たる担当者が、過去の実例なども考えながら、ライフスタイルが合いそうな人をパートナーとして組んでいきます。
特に、寝起きの時間や整理整頓に関する考え方といった、毎日の生活のサイクルに直接関係する点で共通する部分を持つ人たちを組み合わせていきます。
一方で、学部や趣味といった点については、ある程度違う人同士を組み合わせた方が多様な価値観に触れる機会となります。
パートナー同士で良い刺激を与えることができますので、それほど感覚を揃える必要はないわけです。
相部屋でよくあるトラブル
基本的には、相部屋の中で生じたトラブルは自分たちで解決するよう求められます。
たとえば性格や感覚の違いから意見が分かれてもめることは十分ありえますし、課題提出前や試験前などの忙しくストレスがかかる時には、生活習慣が崩れるため相手に迷惑をかけてしまうこともあります。
また、生活していく上でのちょっとした行き違いも出てきます。
聞いている音楽が耳障りに思えたり、スマホで友人と会話しているのがうるさく感じたりするなどです。
関係がこじれる前にしっかりと話し合い、解決に向けた努力をすることで大事にならずに済みますので、当事者同士で話し合える機会を持つことが大事です。